アンソニー・ホプキンス(Anthony Hopkins)は、イギリス出身の俳優。本名は、Philip Anthony Hopkins。
ウェールズ地方ウェスト・グラモーガン州の港町ポート・タルボットで生まれる。父親はパン屋を営み、元々はピアニスト志望だったが役者に転向した。働きながら奨学金を得てウェールズの演劇学校で学ぶと、2年の兵役へ。除隊後に、ロンドンの王立演劇学校(RADA)で演技を学んだ。舞台、映画を中心に演技派俳優として多くの作品に参加、1991年の映画『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクター役でアカデミー賞 主演男優賞を受賞している。
「演技というものは絵空事であって、その要素はすべてシナリオの中にある」というのが持論で、どのような役であっても特別にリサーチして演じることはないとされる。これは役柄の徹底的なリサーチに基づいたリアリティを追求するロバート・デ・ニーロなどの俳優主体ともいえる演技スタイル(メソッド演技法)と対極にあるともいえ、デ・ニーロ等のアプローチを批判し「馬鹿げている」と罵ったことでも有名。その持論ゆえ、脚本家の書いた台本(シナリオ)のチェック・暗記は徹底的に行い、その台詞などを忠実に再現した上で撮影の際にはきわめて自然で役柄本人になりきっているかのような卓越した演技力を発揮する。
主な出演作品[]
- 『羊たちの沈黙』
- 『日の名残り』
- 『マイティ・ソー』シリーズ
- 『ニクソン』
- 『ファーザー』
- 『二人のローマ教皇』
- 『エレファント・マン』
- 『アミスタッド』
私生活[]
3度結婚していて、最初の妻との間に娘が1人いる。イギリスから1987年にコマンダーに、1993年にはナイトに叙勲されており、名実ともに現代を代表する名優の一人となった。
現在はロサンゼルスに住み、2000年にはアメリカの市民権を得ている。
ハンニバル・レクターのイメージに反し、アンソニー本人はベジタリアンである。また、アルコールも飲まない(アルコール依存症のため、断酒した)。
何月何日が何曜日だったかという、日付と曜日を即座に計算できる特技を持つ。